本(TAB譜付)+CD 著者: Keith Wyatt 112ページ
当店が選ぶベスト・ブルース・ギター教材のひとつです。
ProLicks シリーズ5タイトルのひとつとして1986年に発売されました。
ブルース進行の6つのグルーヴで、以下のような巨匠たちのスタイルを盛り込んだソロを提供し、それを各パートごとに解説するという内容です。
Blues Number One:
Albert King, Albert Collins, B.B. King, Jimi Hendrix, Eric Clapton, Stevie Ray Vaughan
Memphis Funk:
Albert Collins, Steve Cropper, Freddie King, Lonnie Mack, Stevie Ray Vaughan
Boogie Shuffle:
Stevie Ray Vaughan, Albert Collins
King Thing:
Freddie King
Texas Swing Blues:
T-Bone Walker, Gatemouth Brown, Albert Collins, Wayne Bennett, Pee Wee Crayton
Rockabilly:
Chuck Berry, Scotty Moore, Carl Perkins, Brian Setzer
何がすばらしいといって、続けて弾けばそれほど長いソロではありませんが、その中にブルース・ギターの最もおいしい部分ともいえるフレーズ、テクニックを凝縮、てんこ盛りにしてある点です。
ブルースのちょっとしたブームがあって、ブルース・ギターの教材が充実し出すのは1989年以降、本格的には90年代に入ってからと言っていいと思いますが、本書は今なおトップ・レベルの輝きを失わないProLicks の名にふさわしい製品だと思います。
REH ProLicksシリーズについて
元々は1980年代中頃に発売されたカセットテープ6本組の講義スタイルによる教材で、Jazz, Jazz/Rock, Blues, Rock, Country の5タイトルが発売されました。
当時のGITの講師たちによるレッスンは、音楽的な質の高さ、ギター・プレイの魅力、プログラムの洗練、講義のスキルなど、類似品と比べてもすべての点でレベルが高く、スマートで斬新な製品でした。
出版権を受け継いだHalLeonard社がCD版として制作し直す際に、講義のしゃべっていた部分はすべて文章化し、CDには模範演奏とマイナス・ワン・トラックのみを収録するという割り切ったスタイルに変更しました。
省かれた講義の部分には格別の魅力がありましたし、文章化により若干の不自然さが生じているところもありますが、その代わり、現行版はオリジナルの3分の1以下の価格になって誰もが利用しやすい製品になりました。