本（TAB譜付）＋ＣＤ ９曲、７２ページ
好評シリーズ第3集。著名なアーティストを含むメンバーからも想像していただけるように、Vol.2にも負けないレベルの高い演奏集になっています。
今回の編纂のテーマは、ギターの美しさと多様な能力を反映したギタリストによるオリジナル作品ということで、各曲のテーマやソロを学ぶことで得るものがあるはずとエディターのコーリー・クリスチャンセンは書いています。どちらかというと賑やかな演奏は少なめ、しっとりした静かめの曲の方が多いので、最初は地味な感じを受けるかもしれません。しかし数回聴き込んでいくうちに、興味をそそられるおもしろい材料が見出せることでしょう。
①Ron Affif ♪Charene
G・ベンソンも評価する叩き上げのワーキング・ギタリスト。美しいバラードをここではナイロン弦でプレイしています。
②Peter Bernstein ♪Dragonfly
よいトーンでしっかり歌う、オーソドックスなプレイが人気。彼に関する材料はもっと出てほしいところ。オルガン・トリオによるドリアン・モード・ナンバー。
③Joe Diorio ♪Narayani
時にびっくりするほどリリカルな側面を見せるディオリオの美しいスロー・ナンバー。ソロは極めて押さえ気味ではありますが彼らしさは出ています。ちなみにナラヤーニというのは奥さんの名前。神の啓示でもあったのか、突如隠遁生活に入ってしまった（？）のは残念。
④Fred Hamilton ♪Thanks,Byrl Elvin
有数のジャズ教育機関であるノース・テキサス大の教授。ジョンスコ系のフュージョン・タイプの曲で、そっち系が好きな人にはおもしろい学習材料ではないでしょうか。
⑤Ken Hatfield ♪TheBook of Sand
アルペジオを中心に組み立てられたラテン系クラシック・ギターの雰囲気をもった曲です。レパートリーとしてもおもしろいでしょう。ナイロン弦でプレイ。
⑥Hank Mackie ♪Onefor George
ヴァナプスに捧げられた7弦のソロ・ギター・ナンバー。短い曲ですが練習用にはもってこいの材料ではないかと思います。
⑦Steve Masakowski ♪PassPresence
テーマもソロもたっぷり採譜されていて彼のようなプレイが好きな人にはうれしい材料でしょう。かなり程度の高い学習ができますね。
⑧Joe Negri ♪Nina'sSmile
たぶん本書の中では一番年輩のプレイヤーで、きわめて古典的で教科書的な演奏ですが、ジャズ・ギターらしい美しさにあふれています。ピックによるソロ・ギターで、若いときはさぞやテクニックに際立った演奏をしていたはずと思わせます。
⑨Rick Stone ♪BluesEnough gh
曲もプレイもオーセンティックなジャズ・ブルースでピアノを加えたカルテットの演奏。ソロも全部コピーしてあるので、そっくりコピーしてみてもいいし気に入るネタを探すのもいいでしょう。3連の音型を使ったリックがお得意のようです
