本(TAB譜付)+CD 著者: Jim Ferguson 96ページ
scales, licks, concepts & choruses
シリーズ第二作。
All Blues for Jazz Guitar の続編で、前著がコンピング編だったのに対し、本書はソロ編です。
CDで言うと、32あるトラックのうち、22トラックは1〜4コーラス(ほとんどは2コーラス)のブルース・ソロ、残りの10トラックは全部で102の短いリックを収録しています。
本のほうは、まずフレットボード・ロジックの基本CAGEDのコード・シェイプをホーム・ポジションとするコンセプトを説明し(ジョー・パスやハーブ・エリスを始め、多くのギタリストたちがこの考え方に基づいて教則本を著しています)、これに沿った形で各種スケールとフレーズ、リフを元にソロを展開。さらに102のリックとその分析、その他様々なコンセプトやトピックスが盛り込まれています。
これらはすべてソロを実例として学ぶことができ、プレイのポイントとなる重要な要素が簡潔に網羅されています。Guitar player誌などで培ってきたライターとしての実力は伊達ではありません。
著者は本シリーズが日本語版になることを好まなかったようですが、改めて考えれば残念な話です。
別に高度なことが書いてあるというわけではないし、プレイヤーとしてはお世辞にもうまいとは言えませんが、ジャズ・ビギナーにとってはレベル的に手頃で、英語を読む手間を惜しまなければ、よく整理された十分な情報が提供されており、じっくり取り組む価値がある入門書としてお薦めに値します。
All Blues for Jazz Guitar と併用すれば、曲がりなりにもジャズ・ブルースのセッションに参加できるようになるでしょう。