本(TAB譜付) 88ページ
6弦すべてにキース・チューナーを装備したアダマス・ギターを使って、独特のアコギ・ミュージックを創ったエイドリアン・レッグはイギリス出身のギタリスト。アルバムでは、コンサートのオープニング・アクトを務めた縁でエリック・ジョンソンと共演するなど、ヴァラエティーに富む昨今のアゴキ・プレイヤーの中でもひと際変わり種。彼のことを知らない人がCDを聴いたら、いったいどんなギターを使っているのか、そこで何が行われているのかわからないのではないでしょうか。アコギを使いながらまるでエレクトリック・カントリー・プレイヤーのようなチキン・ピッキンとベンドが入り乱れて、ファンキー・グルーヴにからむといったプレイはその最たるもの。フレイリング・バンジョー・スタイル等も含め基本的にカントリー系のテクニックを多用するようです。もっとも、各アルバムの、あるいは本書の半数以上は、昔ながらの古き良きフィンガーピッキングの世界の流れをくむもので、シンプルな曲想や美しいメロディーも少なくありません。レパートリーにするという意味では万人向けではない曲もありますが、マスターしたいと思っていた人には願ってもない出版でしょう。チューニングはDADGADを始め変則チューニングが多いものの、スタンダードやドロップDもあります。全てインストゥルメンタルの12曲。
掲載曲とアルバム:
Mrs. Crowe's Blue Waltz
* Kinvarra's Child
* Last Track
* Mrs. Crowe's Blue Waltz
High Strung Tall Tales
* Queenie's Waltz
Guitars and Other Cathedrals 1990
* The Irish Girl
* Nail Talk
Guitars for Mortals 1992
* Anu
* Chicken Licken's Last Ride
* Coging's Glory
* Mrs. Jack's Last Stand
* Nanci
Waiting for a Dancer 1997
* L'Amour Manque