本(TAB譜付)+CD 著者: Dave Rubin 全25曲、104ページ
パソコンで再生すると、付属CDの音源を、ピッチはそのままで自由にテンポを変えられる Amazing Slow Downer というソフトが組み込まれた教則シリーズのひとつで、Signature Licks Series の別バージョンと言ってもよいでしょう。
王道ともいえる「カントリー・ギターの歴史」をたどれる一冊です。
ただ各プレイヤーが登場した順ではなく、収録曲がアメリカで発表された順に並んでいるようで、若干、時代が前後する感じはあります。
下記のリストは、その曲がどのアーティストの名義で発売されているかではなく、ギタリスト名で整理されているので、一瞬ピンと来ない名前があったりするかもしれませんが、ちゃんとチェックしていただければ、ほぼ誰もが納得できる顔ぶれと選曲になっているはずです。
各曲は1曲をとおして採譜を提供するのではなく、著者がポイントと感じた箇所をピックアップして構成しており、例えばAlbert Lee の Country Boy では、有名なデジタル・ディレイを使用したソロの部分だけになります。
特にカントリーの場合は、曲の間奏のみだと非常に短かったりするため、短いトラックでは20秒に満たないものから、長いものでも2分まで。初めから25曲と決まっているため全体の収録時間も短めになるので、その点はちょっと損した気分になるかもしれません。
コピー譜としてちょっとレアで貴重な曲もありますが、採譜だけなら他の本で見つかる曲もけっこうあります。
やはり1冊で歴史を感じられる点と Amazing Slow Downer を利用して練習できる点が本書の一番の魅力でしょう。
本は、各プレイヤーのバイオと奏法解説、そしてコピー譜で構成されています。
バイオや奏法の解説はかなり詳細なもので、資料としても役立つはずです。
デモ演奏はロックやブルースはもちろん、ジャズやカントリーまでとりあえず何でも弾いてしまうという器用な Doug Boduch です。
収録曲:
1. Smoke, Smoke, Smoke : Merle Travis
2. Sugarfoot Rag : Hank Garland
3. Golden Rocket : Hank Snow
4. Chinatown, My Chinatown : Chet Atkins
5. Foggy Mountain Special : Lester Flat
6. Stratosphere Boogie : Jimmy Bryant
7. Flying Fingers : Joe Mephis
8. Folsom Prison Blues : Luther Perkins
9. Hello Mary Lou : James Burton
10. I've Got A Tiger By The Tail : Don Rich
11. The Only Daddy That Will Walk The Line : Wayne Moss
12. Honky Tonk Night Time Man : Roy Nichols
13. East Bound And Down : Jerry Reed
14. Country Boy : Albert Lee
15. Highway 40 Blues : Ray Flacke
16. Mountain Music : Jeff Cook
17. That's The Way Love Goes : Reggie Young
18. Please, Please Baby : Pete Anderson
19. Elmira St. Boogie : Danny Gatton
20. Here's A Quarter : Wendell Cox/Richard Bennett
21. Mercury Blues : Brent Mason
22. One More Last Chance : Vince Gill
23. Hellecaster Theme : Will Ray
24. The Claw : Jerry Donahue
25. The World : Brad Paisley